ミトコンドリア病
ミトコンドリア病とは
私たちの体は約37兆個の細胞でできています。その一つひとつの細胞の中で、「エネルギーを作る工場」の役割を果たしているのが「ミトコンドリア」です。私たちが呼吸をし、体を動かし、成長するためには、この工場が休まずエネルギーを作り続ける必要があります。
ミトコンドリア病とは、遺伝子の異常などが原因で、この「エネルギー工場」がうまく働かなくなってしまう病気です。工場が動かないため、細胞はエネルギー不足に陥り、体にさまざまな不調が現れます。れています。
症状
ミトコンドリアは全身の細胞にありますが、特にたくさんのエネルギーを必要とする臓器に症状が出やすいという特徴があります。具体的には、脳、筋肉、心臓などです。
症状の種類や重さは人によって大きく異なり、乳幼児期に発症する場合もあれば、大人になってから気づく場合もあります。代表的な病型の一つに「MELAS(メラス)」と呼ばれるものがあります。これは、脳卒中のような発作や頭痛、筋力の低下などを引き起こすことが知られています。症状の現れ方は人によって異なりますが、エネルギー不足によって全身のさまざまな機能に影響が及ぶ可能性があります。
治療法
現在、ミトコンドリア病には、病気の根本的な原因を治す治療法が確立されていません。 一般的には、ビタミンB群やコエンザイムQ10、タウリンなどのサプリメントや薬剤を用いて、残っているミトコンドリアの働きを助けたり、症状を和らげたりする対症療法が行われています。しかし、その効果は限定的であり、新しい治療法の開発が強く望まれています。
当社の取り組み
【A案】
「エネルギー工場のデリバリー」という新しい発想
当社の研究が注目しているのは、間葉系幹細胞が持つ「ミトコンドリア譲渡(ドネーション)」という機能です。
元気な間葉系幹細胞は、エネルギー不足に苦しんでいる他の細胞を察知すると、自分の中にある「健康なミトコンドリア」を直接、相手の細胞に受け渡して助ける性質を持っています。いわば、壊れた工場に「新しい発電機」を届けるレスキュー隊のような役割です。


PuRECの強み
私たちは、独自の技術で選別した「非常に純度が高く、高品質な間葉系幹細胞」を保有しています。この質の高い細胞を用いることで、以下の効果が期待されています。
1.エネルギー代謝の改善: 健康なミトコンドリアを届けることで、細胞のエネルギー生産力を高めます。
2.炎症の抑制: 傷ついた組織の炎症を抑え、病気の進行を緩やかにします。
3.組織の保護: 脳や筋肉などの重要な組織がダメージを受けるのを防ぎます。
【B案】
PuRECでは、RECを用いた新しいアプローチで、ミトコンドリア病の治療研究に取り組んでいます。
- 健康なミトコンドリアを「届ける」
私たちの研究により、幹細胞には「元気なミトコンドリアを、弱っている細胞に分け与える」という能力があることがわかってきました。これを「ミトコンドリア・トランスファー(移動)」と呼びます。 RECは、患者様の細胞と接触したり、細胞同士の架け橋(トンネル)を作ったり、あるいは小さなカプセル(細胞外小胞)を放出したりすることで、健康なミトコンドリアを患者様の細胞へと届けます。 - 一般的な幹細胞よりも高い「回復力」
再生医療に使われる一般的な間葉系幹細胞(MSC)は、品質にばらつきがあることが課題でした。しかし、当社の「REC」は特殊な方法で選別された極めて純度の高い細胞であり、品質が均一です。 研究データにおいて、RECは一般的な幹細胞に比べて、より多くのミトコンドリアを弱った細胞へ届けることが確認されています。その結果、エネルギー不足の状態を効率よく回復させ、細胞を傷つける活性酸素を減らす効果が高いことがわかりました。
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